住宅に雨庭を取り入れるメリット「あまやどりの家」が示す未来
雨庭とは
梅原建設では、自然との共生を図る
新しい住まいの提案として「あまやどりの家」を
久留米市北野町に昨年12月にオープンしました。
この家は、梅原建設が誇る高気密・高断熱の住宅を
実際に体感していただくための体感ハウスであり
これからの久留米市にふさわしい暮らし方を
提案するコンセプトハウスでもあります。
また、私たちの技術力とデザイン力を
知っていただくための場所でもあり
幸いなことにこれまでに
多くのお客様にご来場いただいております。
「あまやどりの家」のコンセプトの一つは
都市部で直面する環境問題を解決するために
自然の力を活用して暮らしの中で
雨を楽しむことができる家を提供することです。
特にこの家が建つエリアは、近年大雨による水害の被害が
頻繁に発生している地域でもあります。
このため、雨を貯めて浸透させる雨庭を取り入れています。
雨庭の魅力と役割
雨庭とは、雨が降った際にその雨水を
地中に浸透させるまでの過程を楽しむことができる庭です。
一般的な住宅の庭はコンクリートで固められ
雨が降るとその水はすぐに下水道に流れてしまいます。
しかし、雨庭では水が地中にゆっくりと浸透していき
その過程で雨水の流れを視覚的に楽しんだり
溜まった水に落ちる雨音を聴くことができるのです。
いつのまにか雨を楽しむことがなくなり
雨の恩恵も感じなくなった現代において
身近で恵みと言われる雨を楽しむ時間を
自宅の庭で楽しめることが出来る雨庭。
目の前に広がる庭で感じる自然の優しさや瑞々しさを
味わえる穏やかな時を届けてくれます。
さらに雨庭には、降った雨を一時的に貯めてから
ゆっくりと浸透させる「貯留」と「浸透」の
二つの機能があります。
これにより、豪雨時における地域の洪水リスクを
減少させる効果があります。
最近では、都市部での急激な気象の変化が発生し
ゲリラ豪雨が頻発し、洪水や水質汚染や
ヒートアイランド現象など
様々な都市問題が顕在化しています。
先日も関東の方では突発的な豪雨の影響で
下水システムの容量を超える量の雨が降ったようで
キャパオーバーにより下水から雨水が
まさに間欠泉のように大量に吹き出し
マンホールを破壊する程のエネルギーがありました。
そのような状況下で、雨庭は都市における
「グリーンインフラ」の一環として注目されています。
雨庭の効果と社会的意義
「あまやどりの家」の雨庭は
単なる庭の一部ではありません。
それは、都市の環境問題に対する解決策としても
重要な役割を果たします。
雨庭は、地面に水を浸透させるだけでなく
以下のような効果も期待できます。
1.水質浄化
雨水が地面を通る過程で敷き詰められた様々な土や石が
自然のフィルターとして機能し水質が浄化されます。
2.ヒートアイランド現象の緩和
長く雨水が土中に留まってくれる事で植物や土壌を冷却し
都市の温度上昇を抑える効果があります。
3.地下水涵養
雨水が地中に浸透することで、地下水が補給され
持続可能な水資源の利用が可能になります。
4.生物多様性の保全
雨庭に植えられた植物や集まる昆虫、鳥などが
豊かな生態系を形成し、生物多様性の保全に寄与します。
環境に優しい住宅の実現
梅原建設の「あまやどりの家」は
ただ雨をしのぐための家ではなく
雨と共に暮らす家です。
都市型住宅に雨庭を取り入れることで
自然環境への負担を軽減し
持続可能な都市づくりをサポートします。
下水道の処理能力を超える豪雨が頻発する昨今
雨水を敷地内で適切に処理し
下水道への流出を最小限に抑えることが重要です。
このような背景から、雨庭のような
グリーンインフラの導入が
都市計画の一環として注目されています。
従来の「雨水は速やかに排水する」という考え方から
「雨水を利用して環境改善に寄与する」
という新しい視点にシフトすることが求められています。
京都では雨庭という響きと、枯山水などを代表するように
日本庭園の歴史があり、雨庭文化も根付いていることから
パブリックスペースにも雨庭の取り組みが増えています。
雨庭の導入により、洪水リスクを軽減するだけでなく
景観の向上やコミュニティの形成にもつながります。
また目に触れる場所に雨庭があることで
啓蒙活動にもなり、カーボンニュートラル実現と
災害対策の大きな一助となります。
あまやどりの家も、モデル住宅として来場いただける方にも
雨庭の事を知って頂き少しでも久留米市の水害への
関心と防災の意識が広がっていければと願っています。
社会課題の解決に向けた取り組み
梅原建設が提案する「あまやどりの家」は
都市環境の改善に大きな可能性を秘めています。
これからの時代、気候変動に適応した
住宅設計が求められる中で
雨庭のような自然を取り入れた設計は
持続可能な未来への一歩です。
雨庭は、都市の居住空間に自然の力を引き込み
日々の生活に潤いをもたらします。
都市部に住む人々にとって
自然との触れ合いは貴重なものです。
雨庭を通じて、住まい手が雨の恵みを感じ
自宅にいながらも自然と調和した生活を
楽しむことができるのです。
梅原建設の「あまやどりの家」は
快適な暮らしと環境保全を両立させる
新しいスタイルの住まいです。
都市型住宅と雨庭の融合は
これからの持続可能な都市づくりにおいて
重要な役割を担うと考えています。
近年久留米市は大雨により浸水被害に悩まされてますが
久留米市も被害が続く水害対策として
久留米市東合川の御弊島公園や梅満町の大隈公園の地下に
大雨の際に雨水を一時的に貯めて
川の水位が急激に上がるのを防ぐ施設が完成しています。
この施設は一時的に雨水を貯めることで
避難の時間を稼ぐためと市長も伝えている通り
水害を防ぎ、根本的に解決するものではありません。
雨庭も、水害を防ぐことはできませんが
雨水を一時的に貯める施設や雨庭が地域全体に広がることで
地域の環境改善に取り組む運動や意識が
広がっていくと、水害の被害も少なくなると思います。
雨庭は大量の雨水を貯水できる訳ではありませんが
雨庭の傘が一つでも広がれば
どこかの誰かを助けることになるかもしれません。
雨を楽しむ家、それが雨庭を備えたあまやどりの家です。
これからの久留米に適した住宅を
是非体感してみてください。
ご相談や見学に関してお気軽にご相談ください。
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