『雨が好きになる家』久留米が水害の街になる前に、住まいができること。
久留米で考える防災と減災の家づくり

“いつもの雨”が、もう“いつも”ではなくなった。
福岡県も梅雨入り間近となりました。
かつての「梅雨入り宣言」が
季節の移ろいを知らせてくれる合図だったのは
もう遠い過去のことかもしれません。
ゲリラ豪雨、線状降水帯、猛烈な台風。
特に久留米市では、ここ数年で
“想定外の雨”が日常になりつつあります。
〇〇年に一度の大雨が
ここ数年で何度も訪れる異常事態です。
久留米市は、過去にも度々大規模な
水害を経験しており
1889年や1953年には多数の死者・行方不明者と
甚大な家屋浸水被害が発生しています。
近年では
2018年、2019年、2020年、2021年、2023年
と、2018年以降6度の
甚大な浸水被害が発生するなど
その頻度と規模は増加傾向にあります。
筑後川やその支流が流れる地形に加え
都市化が進む久留米市では
外水氾濫・内水氾濫の
両方のリスクが更に高まっています。
記憶に新しい2023年7月の豪雨では
池町川流域を中心に排水能力不足に起因する
内水氾濫が発生し道路が冠水。
通学・通勤の足が止まり
数日間にわたって市内の物流にも
普段の生活にも影響が出ました。
気象庁のデータによると1980年頃と比べて
1時間に50mm以上の短時間強雨
の発生頻度は約1.5倍に。
1時間降水量100mm以上の年間発生回数は
の発生頻度は約2倍となっています。
これは、もはや異常気象ではなく
日常の気象そのものなのかもしれません。
2023年7月豪雨により土砂被害により
死傷者を出した際には
耳納山の観測所では
1時間最大雨量91.5mmを記録
24時間最大雨量は402.5㎜を記録し
住宅被害は2,447棟でその内902棟が床上浸水。
長雨よりもゲリラ豪雨と言われる
瞬間的な大雨によって
排水処理能力が間に合わず
河川の氾濫に繋がったと考えられています。


“いざ”のために、“ふだん”からできること
防災と聞くと、非常食や避難ルートの
確認といった「非常時の準備」が
浮かびがちですが、本当に大切なのは
“ふだん”の暮らしの中に
防災の視点を取り入れること。
例えば、久留米のように
水害リスクがある地域では
以下のような住まいの備えが有効です。
・敷地を活かした高基礎設計や雨水の排水計画
・太陽光+蓄電池+高断熱住宅による減災対策
私たちが建てた「あまやどりの家」では
敷地に沿った傾斜と植栽計画を活かし
『雨庭』を設け雨水が自然に地中へと
ゆっくり染み込むよう自然の力を活用した
治水計画を行っています。
メンテナンスはほぼ不要で
日常は四季を楽しむ庭として
非常時は“水の逃げ場”として機能する
二重の役割を持っています。
また、基礎高を標準より
10cm高くするだけでも床下浸水のリスクを
大きく下げられるという試算もあります。
いざという時は、家の“外”が強い味方に。カーポートと外構でつくる減災の家
防災といえば建物本体ばかりに
目がいきがちですが
実は近年、外構(エクステリア)における
防災・減災対策に注目が集まっています。
たとえば
・駐車スペースを水が抜けやすい目地を設ける
・雨水枡や浸透桝の位置を見直す
・カーポートを設置し雨避けとして活用する
・クローズ外構で物理的に障壁を作る
近年注目されているのが
「ソーラールーフ付きカーポート」です。
晴れた日には発電を行い
蓄電池と組み合わせることで
停電時や災害時の冷蔵庫・通信機器の
バックアップ電源にもなります。

自宅の敷地内で避難を行う際には
自前の電源で避難生活が可能です。
身近になってきたポータブル電源があると
カーポートの屋根があるおかげで
紫外線と熱、雨から守ってくれる
本来の働きを担ってくれ
自家用車の中で過ごすことが出来ます。
アウトドアブームとミニバンブームのおかげで
熊本地震では避難所生活よりも
自宅の敷地内や近辺で
車中泊避難を行う人が増えました。
自宅にカーポートがあると
夏の暑い日も、冬の寒い日も
屋根の下で天候に影響を受けずに過ごせます。
クローズ外構は、塀、壁などで
敷地境界を囲むため、外部からの水の流入を
物理的に抑制する障壁となります。
水害対策以外にも、防犯性の向上や
プライベート空間の確保といった
日常の生活にもメリットがあります。

梅原建設が考える「備える、という日常。」
60年以上、久留米で家づくりに向き合ってきた
私たちがたどり着いたのは
「災害を非常時ではなく日常に組み込む」
という防災のかたち。
・スーパーウォール工法による高断熱・高気密
・計画換気と室温保持性能
・雨水活用を兼ねた“雨庭”と植栽の配置計画
これらは、単なる「災害対策」にとどまらず
日常の暮らしをより快適にしながら
非常時にも心強い空間となります。
過去の災害時にもスーパーウォール工法の家は
優れた断熱性・気密性により
被害の軽減に大きく貢献しました。
「減災住宅」としての確かな実績があります。
断熱性が高い住まいは、災害時だけでなく
日常でも冷暖房効率が高く
電気代を抑えられるメリットも。
地震や津波、竜巻の直撃にも
大きな被害見舞われなかったとのこと。
高断熱高気密高耐震の住宅の日常は
子育て中のご家庭では
冷暖房の安定した空調管理ができるのと
防音性能が高いので
赤ちゃんやペットにも優しい空間に。
構造や性能の高さに自由設計をプラスし
家事動線やユニバーサルデザインを
組み合わせれば、災害時に動きやすく
ふだんから“ラクに暮らせる防災住宅”
として有事にも日常にも機能します。
どれだけ進化した防災グッズも
どれだけ詳細なハザードマップも
家そのものが災害対策されていなければ
守れる安心には限りがあります。
気候変動が進み、気象の常識が
変わりつつある今だからこそ
・被害を減らす「減災設計」
・停電や断水に耐える「レジリエンス住宅」
・家族の命を守る「備えのある暮らし」
が、これからの住まいの
新しいスタンダードです。
“気候に合った住まい”という選択肢が
いま増えています。
その家、“もしも”の時にも安心ですか?
久留米の地で長年家づくりを
手がけてきた私たちだからこそ
お応えできる自信があります。
最近では、台風や大雨といった
異常気象だけでなく、夏場の猛暑も
“災害級の暑さ”として
警戒されるようになりました。
そんな中、お米や野菜の価格高騰に加え
ガソリンや電気・ガスといった
エネルギーコストの上昇など
生活費の負担は以前よりも
確実に増しています。
こうした背景からも
高断熱・高気密の住宅は
防災・減災の観点だけでなく
日々の暮らしそのものを快適にし
光熱費を抑えるという
家計面でのメリットも大きな魅力です。
日常から備えを支え
非常時にも頼れる住まい。
まさにこれからの時代にふさわしい
理想的な住まいのかたちと言えるでしょう。
しかし、高性能な住宅とはいえ
身の安全を第一に考え、災害発生前に
速やかに安全な場所に避難することが
何よりも重要です。
まずは一度、“未来を守る住まい”について
私たちとお話ししてみませんか?
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